Ⅲ.ロッソ・クローチェ
黄昏の中 轟く鴉の鳴声
革命の時は来た 立ち上がれと
聖女は優しく手を差し伸べる
黎明の中 光に身を包む姿
白銀の髪靡き 闇を溶かし
先導者は静寂に 先を読む
In corso! 幻視した行く末
Vincere! 王都へと導け
彼こそが正義だ 疑わず進め
Rosso Croce!
さぁ共に行こう 選ばれし者達よ
我らには未来が見える 恐れる事はない
紅の十字を背負い 長い夜に終止符を
それが腐敗した世界の 唯一の処方箋
行く先々に 彼らの噂は広まり
荒野に列を成す影 数を増して
満月の夜 反旗を翻す
futuro! 夢に見た結末
romperlo! もう すぐそこにある
誰よりも正しく 強かに進め
Una forza!
あぁ、神よ神よ 選ばれし我らへと
更なる力を与えよ 高みへと導け
暴動化した群衆と 歪んだ信仰心は
やがて一つの答へと… そうだ我こそが神だ
"与えぬのなら奪い取れ"
―あぁ、音が響く 悲しき終わりを告ぐ
全ての力を託して 繋いだ手を放す
”君だけは生き抜き 代わりに夢の続きを描いて?”
先導者はただ独り 鎮圧へと立ち向かう
http://perpetual0713.web.fc2.com/rogic/
00:13:485 -
新たな王の即位
貧困の拡がる農村へ 救いを懇願する民
静かに目を閉じ 未来を読んでも 我々が救われる結末は見えない
王になりたい訳じゃない 名声が欲しい訳じゃない
でもきっと誰かが変えなきゃ 誰かがやらなきゃならない事だから
最初はごくわずかな けれども先読こそがこの国の希望だと確信する者たちへ
少年は自らの力を分け与えた それはほんの微々たる物だったが
迷える者の信仰心ともとれる忠誠を手にするには十分だった
常人ならざる者と分かつ心気 それは群衆にとってひどく魅力的で
集え、未来を掴む者たちよ!
我々は この歪んだ政府への唯一の対抗勢力
ロッソ・クローチェ!
04:02:545 -
「どうして力を欲するの?
それ以上は君達には扱いきれない!
君達はその負荷に耐えられない!」
「ルーチェ、ここにいてはだめ!あいつらみんな狂ってるの!
先読の能力に溺れて、自我を失った人たちばかり!
いくら話しかけても無駄よ!」
「そうだとしたら、こうなったのは僕の責任だ」
「ここにいたらあいつらに殺される!お願いだから一緒に逃げて!」
「ねえお姉ちゃん、僕のすべてを受け取ってくれる?
彼らの願いは僕だけだから
大丈夫……きっとうまくいくよ」
「やだ、そんなの私は望んでない!
ルーチェ、ルーチェェェェェェ!!!嫌ああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
05:51:305 -
静かな――壊れていく――もう僕に幸せな世界は描けない。
だから、今度は君が――。